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 Good friends , good books and a sleepy conscience: this is the ideal life.   ―――Mark Twain
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(掲載サイト:ワカメノ浅知恵 ちなこ様) 長編 完結

時は大正、吉原遊郭で太夫の座につく汀は香春郭一の遊女だった。
幼い頃に親類に売られた彼女には、太夫として日々を過ごす中で唯一こころに住まわせる人がいた――。

とても切ない、恋愛小説です。
和司と再会するまでの汀は、どこか亡羊と夢の中でまどろむようにして暮らしている雰囲気があり、それがどこか浮世離れした穏やかさとなってほかの遊女たちとは違うように思わせる。現実を見ていないというか、周囲のあらゆるものや己自身に対してまで、とにかく何ら執着心を抱けずにいるよう。過去の思い出を胸に、このまま遊郭で客の相手をしながらいつか静かに死んでいくのだろう、という諦めの境地にいるんですよね。
彼女の遊女としての名は「汀(みぎわ」というのですが、これはみなぎわ、水際のことを指す言葉です。夢とうつつの境目、そして生と死の境目に身を置く彼女自身をさりげなく指し示す名前のように感じられました。女将は、何を思ってそう名づけたんだろう、とも思います。

情感豊かでしっとりとした、素晴らしい恋愛小説だと思いました。

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(掲載サイト:文よろず 由島 こまこ様) 長編 連載中

親友の家で見つけた不思議な石に触れた瞬間、スウは見知らぬ森にいた。
結界によって閉ざされたその森で、彼女は一人の無垢な少年と出会う。
邂逅に潜む意味をこの時はまだ誰も知らず、後にそれは二つの世界を巻き込む嵐と化し――。

ジャンルとしては異世界召喚系のファンタジーですね。
ただ、単純に異世界だけで進んでいくストーリーではなく、第2部からは現代であるこちらの世界も大きく関わってくる点がちょっと異色かなという印象を受けました。
主人公であるスウは異世界へ渡った際になぜか髪が真っ白に変わっていて、結界の張られた森に閉じ込められているために少年・デュークとしか親交が持てません。特殊な環境で育ってきたデュークは無垢であるからこそスウを拒絶することもなく、互いの孤独が共感するかのように仲良くなっていきます。
第1部のこの辺りは、裏や一歩先には暗い事情が控えてはいても、どこかほのぼのと温かみのある穏やかな日常が感じられました。
うーん、だからこそ後の展開や明かされる真実が辛くもあるんですよね。
重いテーマ性を持つ作品だからこそ、スウやデュークにはちゃんと平穏な幸福が訪れてほしいなぁとも思いました。

(掲載サイト:*水中花* KONA様) 短編連作 完結

憧れの高校生活に胸を膨らませる鈴。
そんな彼女は、入学式にリーゼントな山田君から告白されて――。

もう、とっても可愛らしいお話です!
お友だち曰く『嫁にしたいタイプ』だという小動物系の鈴が可愛いのはもちろんのこと、リーゼントに三白眼なんて一昔前の不良チックな山田君の意外性とギャップがすごくいい味出してます。
春の入学式から卒業までの三年間を短編連作形式で追っていく作品なのですが、徐々に変化していく二人の関係が非常に初々しくて、楽しかったです。

(掲載サイト:RED KIDNEY SOUP Tara様) 長編 完結

のっぺりとした日本人顔にありがちな髪型、コンプレックスは太めの下半身。
そんなどこにでもいるような平凡な少女・佐藤千夏子の、高校時代から23歳までを追いかける青春ラブストーリー。

安定感のある爽やかな作品だと思いました。
千夏子を初めとした登場するキャラクターたちがとても現実的で、少女漫画などに出てくるような、いわゆる高嶺の花のような夢のある人間ではない。悪く言えば現実臭さともいうべき人間味を持っていて、そこがとても魅力的でした。
例えば、女性キャラクターたちは恋愛に関して、一見醜くも感じられる女の小細工・戦いを繰り広げたりもするのですが、そこが非常にリアルで現実味があり、かといってむやみやたらと読者が反感を抱いてしまうような嫌味な描き方ではない。
話の主軸ともなる千夏子の恋愛についても、とても等身大で、非常に共感しやすい作品だとも思います。
高校時代を思い返しながら、または現在の自分に照らし合わせながら、どきどきしつつも時に「ああ、こういうことある!」なんて頷きながら読んでいました(笑)
読後感としてはすっきりとしていますし、ある意味新鮮味も味わえると思います。

作中に登場する脇キャラクターを主役としたスピンオフ作品も掲載されています。

いつの間にやらカウンタも10,000回っていたんですね!
これもひとえに、いつもご訪問くださっている皆様のおかげです。
ありがとうございます!

5,000HITのときのような企画はちょっと予定していないのですが、その分、今月はご紹介を頑張らせていただくつもりです。

今後とも、当ブログをどうぞよろしくお願いします。
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