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 Good friends , good books and a sleepy conscience: this is the ideal life.   ―――Mark Twain
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(掲載サイト:プランサスロンス 咲良様) 中編 完結

貴族の少年ガリカは、幼き頃薔薇の庭でその少女と出会った。
静かに育まれた、優しく切ない恋の話。

貴族の少年と年上のメイドの純愛物です。
二人の交わす会話が、淡々と静謐な雰囲気の中でどこか胸に迫るようなものを含んでいて、読んでいてとても切なかったです。
ドラマチックでハラハラドキドキな展開の甘い恋愛小説もいいですが、こうしたひっそりとした純愛もロマンチックでいいですね…!
全7話と長いお話ではありませんし、切ないお話をお求めでしたらお薦めです。
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F
(掲載サイト:27時09分の地図 ia様) 長編 連載中

6月6日が誕生日――ただそれだけを条件に、『運命』を司る貴人は二人の継承者候補を選んだ。
理不尽とも思える状況に流されて、気がついた時には響は見知らぬ世界へと下り立つことに。
たった一人の生き残りの騎士とともに、死にゆこうとしている世界を蘇生させる旅を始めるが、現実はそんな響へと過酷に降り注ぎ――。

少女が世界を救う旅に出る――それだけを取れば、よくある異世界召喚系の王道的筋書きです。
が、あらゆる意味でこの作品は既存のそれらと一線を画しているように思いました。
主人公である響が旅をする世界は、死に絶え滅ぶほんの一歩手前にあります。いえ、既に一度滅んでしまったと言ってもいいかもしれません。
そんな世界を、人々を生き返らせるために響は決意をするわけですが、彼女は己に圧し掛かる重圧や苦難に常に押しつぶされそうになっています。
そんな響の心の動きや、彼女が抱く負の感情が、とてもリアルに感じられる作品だと思います。
彼女が辛い状況に追い込まれるたびに応援したくなり、いつか響が本当の意味で健やかな笑顔を浮かべられる時が来るといい、と。そう願っています。

さて、一応この作品は恋愛も絡んでくるらしいのですが、今のところ響にも周りの人物たちにも、そんな心の余裕はなさそうなんですよね。
そこのところもまた、今後の展開が楽しみなファクターです。
…お相手はやっぱりあの人でしょうか。特にお気に入りのキャラクターだけに、ものすごーく期待しています!(笑)

同じく連載中の作品「花術師」「She&Sea」もオススメです。前者は魔術師の少女が主人公、後者は海賊の出てくる異世界迷い込み系です。
(掲載サイト:時折。 トキ様) 長編 完結

他国への侵略の歴史を持つ大国・ネファンカ。
不毛な毎日に飽いていた国王アムネリアの人生は、敗戦国の王子であるラダメスとの邂逅により流転していく。

どこか古代エジプトを髣髴とさせるような、異世界戦記もの。
とはいえ恋愛要素も相当なものでした。アムネリアとラダメスのラブロマンスも含めて、とにかく波乱の展開がストーリーをぐんぐんと盛り上げ引っ張っていく、そんな印象を受けましたね。
最初から最後まで怒涛の展開、というのは何だかありきたりな表現になってしまいますが、やはりこういう作品は事件の連続するスピード感が楽しむ要素の大きな一つだとも思います。

主人公であるアムネリアの成長具合も、最初と最後では目を見張るものがありました。
最初の頃の彼女の至らなさや未熟さ、無知さが、後になって彼女自身が成長しそれを自覚していくからこそ、際立っていく。読んでいて痛々しいと思えるほどに、彼女は悩み、辛苦を重ねながら着実に子どもから大人へと成長していったのだなと、読後にそう感じました。
ラダメスにしても、彼はいわゆる天才型の人なのですが、その裏の年相応なアンバランスさが隠されることなく描写されているのが印象深かったです。
この二人の互いに向ける感情って、ストレートなんですよね。時に方向性がぶれてしまうことはあっても、とにかく真っ直ぐ。
戦記ものが苦手な方でも、恋愛ものとして楽しんで読める作品だと思いました。
(掲載サイト:Empyrean 鷹野遙様) 長編 完結

吸血鬼を狩ることを生業としているローザ。
だが、一人の吸血鬼との出会いが彼女の人生を狂わせていく――。

元々ヴァンパイア物は大好物なのですが、中でもこの作品は独特の優雅さ・陰鬱さを感じさせる上質なダークファンタジーだと思います。
人間と吸血鬼、光と闇。
それそのものに善悪はなく、けれど決して相容れぬ世界です。けれど、だからこそ強く惹かれるのかもしれません。
 
ローザは戦う女性ですが、男性的かというとそうではなくて、ちゃんと女性らしさも当たり前のように持っている人です。作品の雰囲気がそれを更に際立たせるんですが、どこか上品で凛としていて、芯の強い女性。
容姿云々ではなく、読んでいて「綺麗な人だな」と私は感じました。
ヴォルフラムも素敵なキャラクターですね。
一見すれば、孤独を秘めながらも傲岸に闇の世界に君臨する、ある意味ありきたりなキャラクター性ともいえるのですが、それだけで終わらない。その王道的なキャラクター性をヴォルフラム自身が己のものとして内包し、確固たる自我へと確立しているような。作者さまの腕なのだなぁと思います。
(掲載サイト:no-seen flower 由紀様) 長編 完結

魔法が当たり前に存在する世界、大陸では永い時と強大な力を有する五人の魔女がおり、人々から畏れられていた。
最強の魔女と呼ばれる「青き月の魔女」ティナーシャと、ファルサス王太子・オスカーの、運命のお話。

同じ世界の異なる時代を描いた作品が他にもいくつか掲載されているのですが、まずはこの作品から。

壮大で緻密な世界観がすごいです。
魔法に関しても細かくその使用の仕方や理論が定められていて、各所で展開する魔法戦の描写が、安定感がありなおかつスピード感にも溢れ、素晴らしいように思います。
ストーリーに関しても深く細部まで練りこまれ、ありきたり感がない。一から十まで理解しようと思うと読む方も相当に読み込む必要が出てくるのですが、そのための説明も不足はないので楽しみの一つにできる。
もう、大好きな作品です。

数百年を生き孤独の中にあるティナーシャが、オスカーと出会うことで精神的に変化していきます。
ティナーシャの過去を知った時にはとても悲しくなって、数百年を経て得ることができた温かくて満たされた環境――オスカーはもちろん、彼女を慕うたくさんの人たちに囲まれた――が、とても切なく感じました。

そうそう、途中のあのどんでん返しには見事に引っ掛かりましたね(笑)
ええ、そう来るの…!?と。それまでにこの世界へどっぷりと嵌りこんでいたせいも多分にあるのでしょうが、何だか騙された感がひしひしとありました。それがまたこの作品を味わう醍醐味、でもあったのですけれど。
登場人物たちの生死とはまた別の、この先どうなるのかわからない、というようなハラハラがものすごく大きかったです。

長い長い運命の歴史の物語、これまで読んできた数多のWEB小説の中でもcoco的殿堂入りを問答無用で果たす、とにかく素晴らしい作品です。
数百年後の大陸を舞台とした「Babel」もすでに完結していまして、こちらもお薦めです。
二つ合わせれば二倍おいしい、そんな感じで(笑) 世界観を味わうのってこんなに面白いものなんだ、と改めて知りました。
ブログで披露される小ネタや裏話などもひそかに楽しみの一つです。
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