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(掲載サイト:ABOUNDING GRACE BUTAPENN様) 長編 完結
亡くなった工学博士の夫が、長年心血を注いで研究していた存在。
成長する心を持った人間そっくりのロボット・セフィロトと彼の保護者となる女性の、SF恋愛ストーリー。
私は根っからの文系人間で理系には疎いのですが、SFというジャンルが好きです。
今自分が生きている現実社会からいくばくかの、またはとても永い時を経て辿り着く未来の世界。異世界や空想の世界を描くファンタジーとはまた違う楽しさがそこにはあると思います。
この作品の舞台となる時代では、人間が生活する上でロボットという存在が欠かせないものとなっています。一般家庭にも人工知能を搭載したホームコンピュータがあり、街を歩けばロボットが店員を勤める店がある。
そんな中で生み出されたセフィロトという青年の姿をしたロボットは、人間の子どものように経験によって様々なことを覚えていきます。主人公である胡桃との生活の中で少しずつ精神的に成長していく彼は、それこそ本当に人間の幼児のようで、何だか可愛らしかったです。
もしかしたら、お子さんのいらっしゃる方には、もっとよくその成長の過程がリアルに感じられるのかもしれないなぁと思いました。
セフィロトと胡桃の間にはたくさんの問題が起きてきますが、それらを互いに乗り越えて、生活を共にすることで絆を深めていく二人の間の雰囲気に癒されます。特に序盤ではセフィロトがまだ幼いこともあって、ものすごくほのぼのとしてるんですよね。
ただ読んでいるだけでもそうですが、絵として脳内で想像すると思わず和んでしまうような光景もあって、とても楽しく読むことができました。
こちらのサイトさまでは他にもFTや現代ものの長編も掲載されていますが、短編も豊富で面白いものばかりなのでお薦めです。